日本の原始布のなかでも、最も手間がかかると言われている藤布。 1本の蔓からとれる繊維はわずか5グラムほど。1日かけて績むことのでき る糸はわずか20~30グラムほど。遊絲舎では、伝統の手法で、化学薬品 を使わず手間暇を惜しまず、丁寧につくっています。
山野に自生する藤の蔓を春から初夏にかけて採集。
藤蔓を木槌で叩き、外皮と中皮に剥ぎ分け中皮を乾燥させる。
ふるいにかけた木灰を用いて4時間ほど煮炊きあげる。
川水でしごきながら不純物などを洗い流し、繊維を取りだす。
米ぬかを溶かした湯にくぐらせて、竿に掛けて乾燥させる。
結び目をつくることなく撚りつないで一本の糸にする。
績んだ糸を糸車で撚りをかけてさらに強い糸にする。
繊維の方向を整えるため、木枠に巻き取り乾燥させる。
整経台に経糸を掛け千切りに巻きとる。
手順を追って、丁寧に織り上げる。
Copyright(c) 2017 遊絲舎 © All Rights Reserved.